地方 |
関東地方 |
団体コード |
09000-0 |
ISO 3166-2:JP |
JP-9 |
面積 |
6,408.28km2
※境界未定部分あり |
総人口 |
2,005,730人
(推計人口、2010年7月1日) |
人口密度 |
313人/km2 |
隣接都道府県 |
埼玉県、茨城県、群馬県、福島県 |
県の木 |
トチノキ |
県の花 |
ヤシオツツジ |
県の鳥 |
オオルリ |
他のシンボル |
県の獣:ニホンカモシカ 県民の歌 県民の日:6月15日 |
県庁所在地 |
〒320-8501
栃木県宇都宮市塙田1丁目1番20号
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関東中北部に位置し、境界部に海岸線を有しない内陸県である。中南部地域は関東平野の中北部に立地し、北関東自動車道や国道50号、水戸線、両毛線が横断し茨城県および群馬県と通じている。最南端部には渡良瀬川と思川、利根川、また田川と鬼怒川のそれぞれ合流点があり、茨城県、群馬県、埼玉県と境界を接している。一方、東西北の辺縁部は山岳地域となっており、北東部は低山地で那珂川が縦断して八溝山地とともに茨城県境を形成しているが、西北部は関東地方屈指の山岳地帯であり、標高2,000メートル以上の山並みが続き群馬県および福島県との境界を形成している。特に日光連山は標高2,300メートル以上の峻険な独立峰を複数有し、空気の澄んだ日には関東南部からも眺望される。この日光連山と八溝山地の北部接点付近に立地する那須岳は関東の最北端であり、福島県との境を成す。これら山岳は那須火山帯の最南端に位置する。
県庁所在地の宇都宮市からは日光宇都宮道路や国道119号、また鉄道路線の日光線が県北西部都市(鹿沼市、日光市)に向けて、また栃木県道10号宇都宮那須烏山線、また鉄道路線の烏山線が県北東部都市(高根沢町、那須烏山市)に向けて、それぞれ伸びている。東京方面とは東北新幹線、宇都宮線(東北本線)、東北自動車道、国道4号などで結ばれ、同時にこれらの路線は東北地方と関東地方間を縦断し、県中央に連なる諸都市(那須町、那須塩原市、大田原市、矢板市、さくら市、高根沢町、上三川町、下野市、小山市など)と県庁所在地を結んでいる。県南部は比較的人口が集まり、東武鉄道宇都宮線や東武佐野線が東武日光線、東武伊勢崎線の枝線として地域輸送を担っている。東武日光線は東京日光間の主要ルートのひとつで、沿線の栃木市、壬生町、鹿沼市といった中規模都市間を結んでいる。
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主要産業は宇都宮市のほか上三川町、大田原市、小山市、足利市、真岡市、佐野市、大平町などに代表される内陸型近代工業で、これらは北関東工業地域の一部を形成している。ほか、農業も盛んであり、那須塩原市や大田原市、宇都宮市は国内有数の米産地となっているほか、那須塩原市では酪農も盛んであり、国内生乳生産量は北海道に次いで高い。ほか、真岡市や鹿沼市などを中心にいちごの栽培が盛んであり、壬生町や鹿沼市のかんぴょうとともに県の特産品となっている。商業は宇都宮市で盛んで、県内年間商品販売額の約半分が宇都宮市で占められており、県内第一の商業都市となっている。観光産業も盛んで、日光市や那須塩原市、足利市の歴史・自然遺産(日光の社寺、足尾銅山跡、足利学校跡、中禅寺湖、華厳滝、鬼怒川温泉、那須岳、那須高原、塩原温泉など)、宇都宮市の餃子やカクテル、ジャズ、茂木町のツインリンクもてぎ、栃木市の蔵の町なども観光資源となっている。
気候は太平洋側気候を呈し、山間部では冬季の降雪、また平地部では同じく冬季の乾燥と夏季の雷を特徴とする。全県で夏季多雨多湿、冬季少雨乾燥を呈し、年間降水量は山間部で多く奥日光では2,000mmを超すが、平地部では少なく県南部では1,200mm程度である。
歴史的には古墳時代、毛野川(けぬのかわ)(現在の鬼怒川)流域一帯には「毛野国」が成立し、これを上下に分かって「下毛野国(しもつけぬのくに)」「下野国(しもつけのくに)」が成立し、唐名では「野州(やしゅう)」と称する。現在でも「下野(しもつけ)」の呼称が広く使われている。
県名の「栃木」は明治当初の県庁所在地名(栃木町、現在の栃木市)に由来する。
気候
栃木県は地理的に日本の太平洋側に位置することから、その気候は全県下で太平洋側気候の特徴を呈する。県内各地の気象庁気象統計を詳細に見ると、県内全域が内陸部に位置することから内陸性気候(日較差大、年較差大)、また山岳部については山岳気候(冷涼)、より日本海に近い山間部では日本海側気候(冬に積雪)の特性を呈する地区もあるが、何れの地域も日本の太平洋側地域の共通の特徴である、夏多雨多湿、冬少雨乾燥(太平洋側気候)の特性が強く、周囲の山岳によって年間通して降水量が少なく低湿である中央高地式気候の特性は見られない。
ケッペンの気候区分では、おおむね平野部が温暖湿潤気候に属し、中北部が温帯夏雨気候、北部山地部が西岸海洋性気候、北西部山岳部が亜寒帯冬季少雨気候に属する。この北西部山岳部は豪雪地帯に指定されている地域もあるが、こうした地域でも夏季は高温多雨多湿となり植物が繁茂する。冬季に豪雪(積雪として30-70cm程度)となる山間部の通年居住人口は極めて少なく、住民の殆どは平野部に居住している。
栃木県の冬は、冬型の気圧配置が強まると「二荒おろし」や「男体おろし」や北東部では「那須おろし」などと呼ばれる非常に冷たく乾燥した強風、からっ風が吹き少雨低湿となる。このため冬は晴天となる日が多く、年間のうち日照時間が最も長い季節となっている。冬の晴天日には放射冷却の影響を強く受け、日の出前後に氷点下となり、平野部でも約-5度から-10度程度の冷え込みを記録することもある。一方、日中は晴れれば5 - 10度まで、暖かい日は平野部では20度を超え25度程度まで上がるほか、寒冷地の奥日光でさえ15度程度まで上昇するなど、日較差が非常に大きい。
夏は、太平洋高気圧が吹き出す高温多湿な南風の影響を強く受け、全県下で高温多湿となる。この南風が山地部で積乱雲(雷雲)を発生させるため栃木県は雷が多い地域となっており、宇都宮では平均年間雷日数24.0日のうち夏季(5,6,7,8,9月)の雷日数が20日を越え、関東地方内では突出して多く、雷都と呼ばれる所以となっている。
以下の表は栃木県下の気象庁観測点の統計値である。これによると、県内全体が共通して夏季多雨、冬季少雨となっており、ケッペンの気候区分の基準に外挿すると、土呂部と奥日光が亜寒帯冬季少雨気候、五十里と那須が西岸海洋性気候、黒磯、大田原、今市(日光)、塩谷、鹿沼が温帯夏雨気候、ほかは温暖湿潤気候に類される。
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