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山梨県(やまなしけん)は、本州の内陸部に位置する、日本の県の一つ。県庁所在地は甲府市。令制国の甲斐国に相当する。

地方 中部地方、甲信越地方 関東地方
団体コード 19000-4
ISO 3166-2:JP JP-19
面積 4,465.37km2
※境界未定部分あり
総人口 864,305
(推計人口、2010年7月1日)
人口密度 194人/km2
隣接都道府県 神奈川県、東京都、埼玉県、長野県、静岡県
県の木 カエデ
県の花 フジザクラ
県の鳥 ウグイス
他のシンボル 県の獣:カモシカ
県の歌:山梨県の歌
山梨県民の日:11月20日
県庁所在地 〒400-8501
山梨県甲府市丸の内一丁目6番1号

南に富士山、西に赤石山脈(南アルプス)、北に八ヶ岳、東に奥秩父山地など、海抜2000mを超す山々に囲まれる。海洋国家といわれる日本において、内陸側に位置する数少ない県である。都道府県面積は全国32位だが、山梨県はその8割を山が占めるため可住地面積は全国45位である。

箱根峠より西の内陸側に位置しているため、明治以来用いられている、日本を八つの地方に分ける方法(北海道地方・東北地方・関東地方・中部地方・近畿地方・中国地方・四国地方・九州地方)では、中部地方(中央高地、俗に言う甲信地方)として区分されている。しかし、国土整備行政上は中部圏には含まれておらず、首都圏整備法施行令において首都圏と規定されている。また、国機関の管轄などでは関東地方と一緒に扱われる。

往来が比較的容易で、交通路も整備されている。東京都(除島嶼)、神奈川県津久井地区、長野県中・南信地方、静岡県大井川以東の三方との交流が、古くから盛んである。又、埼玉県秩父地方との境には奥秩父山塊に隔てられているが、1998年の国道140号雁坂トンネル開通により、自動車やバスでの直接往来が可能となり、今後は交流の活性化が期待されている。なお、山梨県と静岡県を併称する場合は、山静(さんせい、やましず)や甲駿(こうすん)という。

「山梨」の県名は律令制下の甲斐四郡のひとつである「山梨郡」に由来し、県名は明治4年(1871年)7月の廃藩置県に際して旧甲斐国一国が甲府県を経て「山梨県」に改称された[1]。山梨郡は県庁所在である甲府が属している郡域であるが県名の改称理由は不明で、新政府による幕藩時代との断絶が意図されていた可能性が考えられている[2]。「山梨郡」は本来甲斐一国を意味する呼称ではないため明治初期には新県名が浸透せず、政治団体やその機関誌等では県域を指す地域呼称として「峡中」が用いられた[3]。現在では「山梨」が県域全体を指す呼称として定着している。

県域は、中西部の甲府盆地を中心とする国中(くになか)と、東部の相模川と多摩川の上流域および富士山北麓からなる郡内(ぐんない)に分けられ、両者は方言(郡内は西関東方言に分類)など、自然や文化においても大きく異なっている。 また、7年連続で自殺者が300人を突破した県であり(県外からの自殺者も多い)、その数は全国でNo.1である。

 

 


気候と植物相

中央高地式気候を呈しているが、山地によって隔てられる地域差も大きい。盆地部には夏の暑さと冬の寒さがともに顕著で、冬の季節風(八ヶ岳おろし)が強いが降雪は豪雪地帯の南アルプス市(旧芦安村)と早川町を除いてわずか。年間降水量が少なく日照時間が長く、台風の通過経路でもありしばしば集中豪雨に見まわれる。山麓地域では盆地部より気温が冷涼で、降水量も多い。このため、盆地周縁では冷涼な気候に向いた葡萄の栽培が盛んである。

植物相は盆地部で落葉広葉樹林、山岳部では亜高山・高山帯の植生。また、富士川下流域の河内地方は温暖多雨であり太平洋側気候にかなり近く、潜在自然植生で常緑広葉樹林。 富士山の山頂は最暖月平均気温が6.0℃でケッペンの気候区分ではツンドラ気候となっている。また、清里のある八ヶ岳山麓、青木ヶ原樹海や富士五湖周辺の富士山北麓などの標高1,000mを超える高原地域は亜寒帯湿潤気候(Dfb)に属し、冬の寒さは非常に厳しく厳寒期には-20度を下回るが、夏は冷涼で避暑地となるなど北海道並みの気候である。

経済

第一次産業
山梨県は中央高地式気候のため寒暖の差が大きく、農業に適した地域は甲府盆地を中心に水捌けの良い平坦地である。江戸時代には治水・用水路開発のにより新田開発が行われ農業生産力は向上したが、養蚕や果樹などの商品作物栽培を複合させた形態の農業を発達していた。 養蚕は明治初期の殖産興業において特に力を入れられ日本有数の養蚕県であったが、化学繊維の台頭などにより昭和30年代をピークに養蚕の減少と果樹栽培の増加に転じており、桑畑から果樹園への転換による景観的変化や、年中行事など生活・文化面の変化をもたらしている。 戦後の高度経済成長期において日本経済は農業の比重を低下させているが、工業の立ち後れていた山梨経済においても農業の役割は低下し、農家数や耕地面積は減少している。一方で経済成長により生じた国民生活の変化に対応して農業の形態を変化させており、国民の食生活が変化したことにより葡萄や桃、サクランボなどの果樹栽培の需要が高まり、葡萄からのワインの醸造も行われている。また、首都圏や中京圏から近い地理的条件を活かして観光農園として観光客を集めているところも多い。 1980年代から90年代にかけては果樹栽培への移行と農業の減退の傾向はさらに加速し、農業を主とする第一種兼業農家から農業を従とする第二種兼業農家への移行を示している。これに伴い中山間地域を中心に高齢化や農業後継者不足、過疎などが顕在化し、近年の課題となっている。 また、ミネラルウォーターの生産量は52万9388キロリットル(2004年)であり、日本の総生産量の40%を占める。山がちな地形であることから帯水層の露出が多く、都市化が進んでいないため清澄な湧水が多く採取できる上、主要な消費地の東京圏に近く輸送コストが小さいため、大手メーカーの多くが採取地に山梨県を選んでいる。主な産地は南アルプス山麓と富士山および三ツ峠山麓である。

第二次産業
かつては養蚕業が盛んであったが、戦後に斜陽化のため現在は衰退している。また海や大河がなく大量の水を使うことができないため鉄鋼・金属などの重工業産業が発展しにくい土地である。その一方で四方を山地に囲まれ水質が良好であることから中央自動車道の全線開通以降長野県の諏訪地域とともに精密機械産業が発達している。そのほかには石英(水晶)の採掘地であったことから研磨宝飾を中心とした宝石加工産業が発達している。 甲府盆地および富士山麓地域を中心にほぼ全地域に工業団地が点在しているが、可住地面積の少なさが災いしてか大規模な工業団地が形成しにくい。そのため近年では県外の工業団地に移転する企業が相次いでいる。

第三次産業
甲府は近世の甲府城下町が商業的拠点として発達し、明治後に中央本線が開通すると甲府駅が開業し、山梨県庁舎をはじめ岡島百貨店や甲府西武などが駅前に軒を連ねたため戦後しばらくまでは甲府駅を中心に発展していった。しかし高度経済成長を迎えると県内でもモータリゼーションが進行し、同時に公共交通機関が衰退した。このため旧城下町である甲府は道幅が狭く渋滞が顕著になった甲府駅前を避ける傾向が強まり、代わりに高速道路やバイパス道路が整備された郊外に大型商業施設が次々と進出したため、1990年代よりドーナツ化現象が進行している。また中央本線の高速化や高速バスの発展により県外へ向かう県民も多く、山梨県の商業そのものに影響を与えている。

 


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